ソーラーパネルメーカーさんに、直接お話しを伺ってきました。 前編 |

ソーラーパネルメーカーさんに、直接お話しを伺ってきました。 前編

   

先日、ソーラーパネルを製造しているメーカーさんにお邪魔してきました。
太陽光発電設置する身としては普段、施工会社の方と話しをすることは多いですが、メーカーさんのお話しを直接伺うことはあまりないと思います。私も初めてのこと。

今回伺ったのは、中国のソーラーパネルメーカーであるインリー社さん。
世界各地に拠点を持ち事業を展開されていますから、太陽光発電に興味をお持ちであればご存じの方も多いかもしれません。

会社設立は1987年で、太陽光発電事業開始されたのは1998年とのこと。既に20年ほど太陽光発電事業を営んでおられるということは、私も今回知りました。
お会いする前は、「中国のメーカーさんだから、日本とは違う独特の雰囲気があるのかな?」、「いろいろ伺いたいことはあるけれど大丈夫かな?」などと思っていましたが、実際にお会いしてみると、拍子抜けするほどきさくでお話ししやすかったです。
というわけで今回と次回は、インリー・グリーンエナジージャパン株式会社の代表取締役社長、山本譲司氏に伺ったことをご紹介していきます。

中国メーカーといえば、価格は魅力だけれど、品質や保証の面で不安を感じる方はおられるでしょう。(私も含め)
今回のインリー社さんも中国なわけですが、お話しから改めて私が感じたのは、何でも一括りのイメージで考えてはいけない、ということです。自分の目で見たり話しを直接伺うことで、単なるイメージだけではなく、具体性を伴った視点を持つことができるようになります。それが結果的に、自身の判断力を高めることにつながるのだろうと思います。

①「本社のある中国 河北省は北京から南西150㎞ほどのところにあります。そこは、素朴・誠実でまじめな気質、会社の幹部もそのような人が多いんです。日本人と似ているとも感じます。同じ中国でも地域によっては「派手」なところもありますし、そのようなところとは社風などが大きく異なります。」(山本氏)

確かに、ひとりひとりの気質が会社の経営方針や実際の現場に影響を与えることは大いにありそうです。根本の部分は大事ですね。

②「出力保証は25年間です。品質が悪ければ長期の保証は難しいので、徹底した品質管理を行っています。弊社が太陽光発電事業を始めて20年ですから、既に20年近く稼働しているものもあります。そのような実績が世界からも評価していただいている一因だと思います。
日本でも、2GW以上の実績があるのですが、2013年から納入実績がある大手顧客からは、品質・性能的に国産メーカーと比較しても全くそん色ないというお言葉もいただいています。」(山本氏)

品質や保証は外せない視点ですが、通常の個人が判断するのは難しいといころです。結局、施工会社の方との話しであったり、自身の情報網を駆使して決めていくことになることが多いと思います。様々なところからの情報があると良いですね。

③「世界各国に置かれた現地法人はそれぞれの国の特徴等を考慮したスタイルで、独自の自治と独立性を保っています。
インリー社の特徴は、現地法人の代表に権限移譲をしていることです。
現地のパートナーと良い関係を作ってビジネスを広げていくことが結局は業績に繋がります。大方のメーカーは現地法人へ本社の幹部を送り込みますが、そうすると本社を見ながら仕事をすることになります。インリーはまずお客様と向き合うことに重きをおいています。」(山本氏)

他の業界でもそうですが、外資が他国で成功するには、現場の事情を踏まえ地域に根差した視点が必要です。
文化、商習慣といったものも異なる中、ビジネスを上手く軌道に乗せ長期的な関係を築いていくことは地道にひとつひとつ積み上げていくことが求められるのだと思います。

更に山本社長にお話しを伺っていくと、太陽光業界は昨年ひとつの転機を迎え、状況がかなり変わったのだとか。

「この1年で、設置コストが劇的に下がったんです。そのため、消費者が購入する既存電力のコストと同等かそれ以下になる状態(「グリットパリティ」)がほぼ来ていると言えます。」(山本氏)

きっかけは、中国において、制度の関係で昨年6月末に需要が集中したこと。そのため7~9月は出荷が激減し、各メーカーが多くの在庫を抱えたのだそう。結果、相場は大きく下がり各社はコストダウンを余儀なくされる状況で日本国内においては、パネルだけではなく、施工なども含めて全体で3~4割のコスト減になったとのことです。

「ただ、これは一時的なものかと思っていたのです。少し時間が経てば元に戻ると。ところが実際は、各社経営努力などもあり低コストが常態化しました。業界全体としてみれば、結果的に良い方向に行ったと思います。コストが下がったことによりFITを前提としない自家消費用途の開発も増え、明らかにマーケットは拡大しました。」(山本氏)

今後の展開としてインリー社さんは、パネル販売だけではなく、太陽光発電の普及環境を整えていくという、いわゆるコーディネーター的な役割も意識されているそうです。

「太陽光発電所が普及する3要素(高品質なシステム&施工、土地&屋根、ファイナンス)をスムーズにつなげることを行っていくことが必要だと思っています。」(山本氏)

次回は、実際にどのようなことに取り組まれているのか等についてご紹介したいと思います。最近、「裏面も発電するパネル」という新しい商品もリリースされたそうで、そのあたりについても。

インリー・グリーンエナジージャパン株式会社
代表取締役社長 山本 譲司氏とインリー社で撮影しました。

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