資産運用のリスクを数値化して考えてみる 前編 -

資産運用のリスクを数値化して考えてみる 前編

      2018/10/02

前回は、お金の運用にあたり金融商品、不動産投資、太陽光発電投資それぞれの特徴や活用できる優遇制度についての話しをしました。考える際には、得られる可能性のあるリターンだけでなく、予めリスクについても把握しておくことが大切です。
というわけで今回は、リスクをできるだけ客観的にとらえるために数値化して考えてみましょう。

まず金融商品について多くの方がリスクと考えるのは、「元本割れ」することを指していると感じます。基本的に投資は、元本を割る可能性はゼロではないのですが、できるだけ回避したいという思いは皆さん共通です。
資産運用における「リスク」とは、元本割れのことだけではなく、良くも悪くも価格の振れ幅(動きの大きさ)のことを指します。
この、「価格の振れ幅」を示す数字は「%」で表現され、元本からどのくらいマイナスになる可能性があるのか?について、これまでの実績に基づいた目安を知ることができます。
算出には「期待リターンA」と「リスク(標準偏差ともいう)B」を使い、以下の式に当てはめます。

年間の価格振れ幅の目安:
① およそ70%の確率で、「A-B」~「A+B」の範囲に入ることが想定されます。
② およそ95%の確率で、「A-B×2」~「A+B×2」の範囲に入ることが想定されます。

②の95%の確率を算出するには、①のリスク(標準偏差)部分を2倍にするだけです。
精度を高めるので、価格が動く想定範囲も広くなります。

とまぁ計算式自体は簡単なのですが、言葉で書くと小難しくなってしまうので、具体的な数字を挙げてみます。
例えば、期待リターン3%、リスク(標準偏差)10%という金融商品の価格の振れ幅は、上記式に当てはめてみると、

年間の価格振れ幅の目安:
70%の確率で、-7%~+13%
95%の確率で、-17%~+23%

次に、不動産と太陽光発電投資についてもリスクを数字で考えてみましょう。
指標はいろいろあるのですが、ここでは自分が投資した元本を割るのはどのような時か、つまり、自分が投資した金額を回収できない場合とします。
考え方としては、こちらで表すことができます。

購入時にかかった金額 < A保有時に手元に残るお金 + B売却(処分)時に手元に残るお金

もう少し詳しく書くと、このような感じです。

購入価格+購入時諸経費 < A(賃料・発電等収入-経費)+B(売却・処分価格-残債-売却・処分時諸経費)

不動産投資については、多くは借入金があるので残債を考慮する必要があり、これは太陽光発電投資も同じ考え方です。現金購入の場合は、残債はゼロとして考えます。
太陽光発電投資は固定価格買い取り制度があるため、A保有時の収益は不動産投資より安定していますが、B売却・処分時の予測がつきにくいと言えます。
逆に不動産は、太陽光発電よりはA部分のブレがありますが、B部分についてはこれまでの実績や似た事例が多いので、予測しやすいでしょう。
この点を踏まえて、次回は数字を挙げての試算をしてみます。

 - 太陽光投資コラム